棚田米流通の謎

『棚田米ってどこに売ってるの? 』
『 どうしたら食べられるの? 』


一般的に「棚田米は平場のお米と比べておいしい。
といわれています。

でもスーパ--やお米屋さんで
「棚田米」の袋を見かけることはあまりありません。
棚田米の流通の仕組みはどうなっているのでしょうか?

JA区分出荷への取組について

CASE 1
(1) 小規模 棚田農家 (2) 中規模以上 棚田農家
●かなりの棚田米が "自家消費" される。

NPO棚田ネットワークで保全活動に訪れた際、地元の方に話を聞くと、「ほとんど出荷していない」「自分の家と親戚で食べて終りだな」と言う方が結構いらっしゃいます。
日本全体で約三分の一が自給的農家という統計もありますが、中間産地の棚田はとりわけ生産量が少なく、自家消費やいわゆる縁故米になり市場へは出回らないというパターンが多いのです。
自家消費や縁故米に加えてイベントや道の駅などで販売したり、顔見知りに宅配したり、生産組合などを組織して計画的に販売するパターンもあります。

また棚田の価値に注目する米穀店に卸すこともありますが、自前の販売ルートをもっていない農家は農協に出荷せざるをえません。

「うちの地域は7割ぐらい農協にだしている。」「半分以上は農協に行っている。」と言う声もききました。

CASE 2
●棚田米が棚田米として販売されない。

農協に出荷~巨大農協は細かい区分が苦手です。
農協の区分の基本は「品種」と(ある程度の広さを持った)生産地域なので、管内に棚田地域とそうでない地域があったり、一軒の農家で棚田と棚田でない田んぼを両方耕作したりしている場合、最初から計画しないと受け入れ時に区別するのは不可能です。

「杭かけ乾燥の棚田米」と「コンバインで刈り取った平地のお米」が混じるのは棚田ファンからみれば「なんてもったいない!」ですが、現在の農協のシステムで見る限り全く不思議ではないのです。
「棚田米として売れる仕組み」が整っていない現状では、棚田米はまだまだ一般の消費者にとっては"遠い存在" のようです。